空気人形
2009年 12月 17日
何というか・・・タイムスリップですよ!
床は今どきリノリウムで、昔の公民館みたい。
剥がれかけた感じがまた何とも言えない。
こういう場所が細々と生き残っていることに
何だかむず痒くなるような興奮。
そんな劇場で「映画を見る」・・・
「ミツバチのささやき」を思い出しますね。
映画が村の娯楽だった時代のニオイが残ってます。
客層は、ご近所さん風が多い。
買い物序でのおばあちゃん、というような人もいて
冒頭、いきなりのラブドールとの××なシーン、
ちょっとはらはらしながら映画が始まる。
淡々と、『心を持ってしまった空気の入れ物』の日々が綴られる。
心を持って人間のように悩んだり喜んだりするけれど
それが、イコールで生き物になったこと、ではない。
「生命」と「物質」はどう違うか、といえば
子孫を残せるかどうかということが大きいのである。
なので、最後の最後でやっと彼女は「生命」になれたわけだ。
自分の子孫は残せなかったけれど
代用として他の生命の手助けをしたという意味で
循環の輪に入れた、と。
これってものすごく観念的な作品なんじゃない?
ぱっと見、映像にしやすそうでいて、
実はあまり映像向きじゃなかったんじゃないかと
ちょっと思ったりして・・・。
人形役のコはとても合っていたけどね。
by quilitan
| 2009-12-17 23:20
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