世界の誕生日 : U. K. ル・グィン

短編集とはいいながら、一編一編がけっこうなボリュームだった。
しかも・・・わかりにくいよル・グインさん!
もう深く理解するのはやめて、流れにまかせて読みました。

それでも端々が頭に残っているのだからさすがの描写力ということなんだろう。

そして最後の一編、これは書き下ろしなのだが
これが今は亡き佐藤史生さんの「心臓のない巨人」という作品を思い起こさせるものだった。
ただ未来の姿に共通点はあるものの、その道の先にあるものはちょっと対照的だ。

ル・グインのほうが、齢を重ねて書かれただけあって
新たな世界で再び循環を始めるという未来ある形になっている。
「心臓のない巨人」は片道切符の世界。
生命の営みに真っ向から向き合い、常に始まりへと向かおうとするエネルギーがル・グインにはある。
これが多分長命の一番の秘訣なんだろうな。





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Commented by きゃるめら at 2018-05-09 22:37 x
いやいや、
先日短編集の「風の十二方位」を読んだのですが
もう完全に作者から突き放された感じがして
ついてこれる奴だけついてこい感に負けました。

そんでも「オメラスから歩み去る人々」の一編だけで
本を投げ捨てる、に至らない弱いワタシ・・
Commented by quilitan at 2018-05-10 10:15
でもその一編のお陰で捨てられないというのはさすがル・グインと言うべきでは!
私も「風の十二方位」は読んでいるのに忘れてるなあ。
結局一番残っているのはやはり「ゲド戦記」ですね。
「闇の左手」は読み返して初めて読んだという実感が湧きました。
by quilitan | 2018-05-03 20:44 | 読む | Trackback | Comments(2)

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