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ライラの冒険〜黄金の羅針盤〜

少女と鉄兜をつけた巨大な白熊が走っている、という予告を劇場で見て
(来春公開)ちょっとそそられて原作に手を出す・・・といういつものパターン。

さて。ファンタジーである。
主人公はこういう冒険物を引っ張っていくにふさわしく
やんちゃで傲慢で、ああいえばこういう、すぐに口から出まかせを言える
小賢しさと行動力に溢れ野良猫のように活気に満ちている少女・・・って
このキャラだけで実はちょっとひいている。
あまり好きじゃないのだ、こういう無遠慮で人を翻弄するタイプ。
そして物語は、ひとことで言うと「不安定」ですか。
主人公がやたら子供っぽいかと思えば、強くて高貴な獣である熊に対して
女性としての愛情を感じたりする。
野性的で誰よりも強くて血筋のいい男に惹かれる女、って
読み手としては、確かにそういう愛そのものには共感できるけど
この少女がそれを感じるほど成長するプロセスも見えないし、“その後”もない。
ある意味行き当たりばったり・・・・?
その他にも敵に付いてるのか味方なのかどうも把握できない人たちがいたり
それぞれの行動の元になるものがあるようで見えてこない。
それともこの先の物語で説明されるのかしら。
作者の頭の中では全ての世界がきちんと構築されているのかも知れないけど
少なくとも私にはちょっと説明不足なんですけど・・・。
この作者がどこまで考えているんだろうと不安になりつつ読んでいる感じ。
あと何となく生臭さを感じてあまり気持ちが良くないこともある。
そういえば映画化作品とはいうものの、私はこの作者の名前を聞いたことないし
他の作品も知らないのだ。
勿論私が知らないだけということかもしれないけど。
でもまさか「巨大な白熊にまたがって冒険の旅に出る少女」というイメージだけで
映画にしてるんじゃないだろうね。
ただしこれは翻訳物であって原典でどう描写されているかは知りようがないので
ホントはあまり作者の力量を云々出来る立場にはないんだけど。

でも同じファンタジー系の映画なら「パンズ・ラビリンス」の方が
観たいなあ。
Commented at 2007-09-12 12:42 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by quilitan | 2007-09-11 00:09 | 読む | Comments(1)

猫と雑文ときどきお絵描き  


by quilitan
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