トホホなこと

中里恒子「歌枕」

いつも行く整体医院のそばにある味のある古書店で100円で売っていた。
中里恒子は「時雨の記」のみ読んでいて、内容はすっかり忘れたものの
何となく好きだったという記憶だけがあり、このお値段なら失敗してもいいやと思って購入。

・・・ある意味大失敗でした。

電車で読み始めて間もなく目に入ってきたボールペンの書き込み。
がっかりもいいとこ。
嫌な気持ちになりながらも先を読んでいくと、また書き込み。そして傍線。

ハラタツわ==!!!

せめて鉛筆なら消せるのに、よりによってボールペン!

そもそも書き込みした本を売るか!?
手垢のついた、という程度ならまだしもそこまで明晰な痕跡を残した本で他人にお金を出させるとは
どういう根性なのよ。
もう駅に着いたら捨てちゃおうかな、などと思いながら読んでいたのだが・・・
これがいい話なのである。
最初は気分も萎えていたので流し読みになってしまったのだが
読み進むうちにいつの間にか引き込まれてしまい、放り出せなくなってしまった。
静かな、でもそこここにいい引っかかりのある描き方。

これは、こんな汚れのある本で読みたくなかったなあ。
新しく買っちゃおうか・・・でもこのシリーズ、文庫なのに高いんだよね!

悔しいような、嬉しいような、“苦笑い”というものを実感しております。



以前、図書館で借りた吉屋信子の本でも書き込みに遭遇したことがあった。
それはさすがに鉛筆だったが、書き込みたかったら自分の本でやってちょうだい。
そしてそれは一生自分の本にしてください。
中里恒子にしろ吉屋信子にしろ、若者は読まないだろうと思うと・・・
無神経な人間にはなりたくないものです。





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Commented by きゃるめら at 2017-01-19 15:17 x
うちも結構ありますよ(苦笑)
「ライ麦畑でつかまえて」の名訳本とか、
ボールペンでかなりぎっしりね。
ただ「ほうほう、そこに突っ込んだかね、ワカゾー」などど
どっちかというと棒線の主と楽しんでしまってます(笑)

TUTAYAとかBOOK OFFとかは
中身を確認してから買い取るので安心ですが
味のある本屋さんではそういう事ってまだありますね。
Commented by quilitan at 2017-01-19 20:12
傍線に突っ込みどころがあればいいけど、何か中途半端でしてねえ。
言葉の意味とか慣用句の意味とか・・・しょぼい感じです。
by quilitan | 2017-01-17 10:14 | 雑録 | Trackback | Comments(2)

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