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エレファント・ソング

月曜日はスカラ座1000円デー!

先週に引き続きグザヴィエ・ドランの映画。
でも今回の作品は監督ではなく主演俳優である。多才な人だ。


いきなり姿を消した精神科医の行方を突き止めようと
その医師が最後に接した患者の青年(ドラン)に院長が問いただし
彼がそれを嘘八百並べ立てて茶化しながらやりとりが続く、という流れ。
“失踪”した医師の行方を探す形で患者側、院長側、そこに繋がる幾人かのひとたちの
心がだんだん暴かれていつの間にか波風が立ち騒いでくる。


不思議なんだが、見ている間はすごくいい映画だと思ったのだ。
パズルのピースのはめ込みもうまいし、多くは語らないけれどちゃんと得心がいく作りになっていて
しんみりじんわり落ち着いた気持ちになれる大人の映画だった。

・・・なんですが・・・
感情の反芻をし始めるとなぜか何について思い出せばいいのかよく分からなくなった。
ひとつひとつはしっかりとしているのに、そして適材適所なのに
トータルで考えられない映画。
個々の完成度が高いので逆に誰かに感情移入が出来ないのかもしれない。
こういう感覚ってあまりないのでうまく言えない。
多分私が“大風呂敷でくるんでドン!”という括り方が好きなせいもあるのだろうな。

いい映画だと思うんですよ。でもどこがどう気に入ったのか
ちょっと分からないという不思議さがあるのです。


どことなく「バーディ」と「シェルタリング・スカイ」を思い出させるものがある。
by quilitan | 2015-08-03 20:30 | 見る | Trackback | Comments(0)

猫と雑文ときどきお絵描き  


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