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シンクロ

電車の中で、沼田まほかるの「猫鳴り」を読んでいた。
タイトルどおり、猫が登場する。
ただ、柔らかく心地いいという物語ではない。
相変わらず、形はどうあれ「猫の死」という状況に心穏やかではいられないので
途中で「あ、これはこの先電車で読んだらマズイ」
という場面がでてきた。
やっぱり電車で泣くのはちょっと避けたい。
なのでおもむろに本を閉じ、バッグにしまって上を向く。

入りかけたスイッチを切るために周りを見回していると
向かいの座席に女子高生が座っている。
珍しく携帯もいじってない。
手にしているのはハンドタオル・・・を顔に当てている。
タオルで静かに目を押さえては離し、を繰り返している。
よく見れば目元と鼻の頭が赤い。

あれれれ・・・泣いてる・・・?

七瀬みたいに私の心を読んだわけじゃないよねえ?


まさか、電車の席の向かい同士で
お互い密かに涙を堪えるなんてことがあろうとは。

ちょっと不思議な気分になった。


かんじんの本はまだ途中。
続きは風呂で読もう。
by quilitan | 2013-05-27 21:53 | 雑録 | Trackback | Comments(0)

猫と雑文ときどきお絵描き  


by quilitan
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